今はネット上だったり、SNSでいろんな情報がすぐに手に入る時代ですので、いいことも悪いこともすぐに皆さんの耳に入ってくると思います。
その中で特にマウスピース矯正についてのよからぬ話を聞いて、不安になったり怖くなってしまう方もいらっしゃると思います。
今回はどうして不安になってしまうようなことが起きるのか、そのリスクを最大限に減らすにはどうしたら良いのか、ということを今回お話ししていこうと思います。
従来歯を動かすときに、ブラケットと呼ばれる小さな四角い装置を歯1本1本に装着し、それらをワイヤーで繋ぐことで歯を動かすというような、いわゆるワイヤー矯正と呼ばれる矯正方法が主流でした。
一方でマウスピース矯正とはマウスピースを利用して、1枚1枚がほんのわずかずつずれていくパラパラ漫画のようなイメージで、わざと0.2ミリ〜0.5ミリずらしたマウスピースを何十枚も用いて歯並びを改善する方法です。
歴史としては実は50年くらいありますが、ここ10年でAIやコンピュータの性能が大きく向上したことにより、比例して精度も向上しました。
現在の実治療が可能な形に制度が引き上げられたというような背景があります。
おまけとしては特にインビザライン社はマウスピース矯正の先駆けともいえる会社で、患者の統計の数が圧倒的に多く、マウスピースを作るシミュレーションが他社に比べて正確で、さらにはマウスピースそのものの材料の質も優れています。
当院のマウスピース矯正はもちろん、インビザライン社のものを使用しています。
マウスピース矯正は1日22時間の装着が必要です。
1日は24時間ですので、そこから食事をする時間と歯磨きをする時間を引いたものが、この22時間の根拠でしたので、ずっとつけてないもしくは完食する時間が多いなどで装着時間が22時間以下になってしまうと効果も半減もしくは減ってしまいます。
油断してしまい、1日3時間や4時間外してしまっている場合には、想定していた治療予定の動きが見られない原因となります。
そのため装着する時間はもちろんのこと、交換日数は必ず指示された通りに交換するようにしてください。
ワイヤー矯正にはワイヤー矯正の良さがあり、マウスピース矯正にはマウスピース矯正の良さがあります。
それぞれ得意とする分野が違うので、すべての症例をマウスピース矯正で治せるとも限らないというのが実際のところです。
しかしながら、マウスピースで治療できる範囲を超えて無理のある設計をしてしまった場合に、その設計通りに歯が動いてくれないということが起こり得ます。
歯周病の管理や虫歯の管理をきっちり矯正治療と並行して進めていないと、痛みが生じたり歯が思わぬ方向に動いてしまったり、ということが起こります。
歯周病や虫歯も矯正治療前にしっかり治し、その上で矯正治療を開始しますが、治療を進めている際には再発しないよう、メンテナンスをしていくということが大事です。
清掃方法はマウスピースを外した後、中性洗剤を使いスポンジや柔らかいブラシで擦ります。
その際に硬いブラシを使用してしまうとマウスピースに傷が入ってしまうためご注意ください。
22時間装着しているものになりますので洗浄しなければ汚れはもちろん、雑菌が繁殖してしまいます。マウスピースは毎日使用するものなので、最低でも1日1回は清掃するようにしましょう。
洗剤を流す際には必ず水を使用し、流水下で洗剤をキレイに流した後すぐにマウスピースを装着するようにしましょう。
マウスピース用の洗浄剤を1日1回、食事している間もしくは歯を磨いてる間の外してる時間に使用することをおすすめします。
マウスピース自体の着色や変色、臭いなどを軽減させることができ、清潔に保つことができます。
マウスピースを外した際には必ず専用のケースに入れましょう。
ティッシュに包んでしまう方もいますが、そのままだと捨てられてしまうこともありますし、ポケットやカバンの中にそのまま入れたりすると変形や破損の原因になりますのでご注意ください。
上記のケアを十分に行わなかった場合
①マウスピースが着色や変色してしまう。さらには変形し、見た目が悪口なる
②不衛生強い虫歯や歯肉炎の原因になる
③綺麗にフィットせず、歯の動きに影響が出てくる可能性がある
このようなデメリットが多いので、日々のケアは頑張ってやるようにしましょう
1日22時間と装着時間がとても長いですが、これは必ず守ってください。
マウスピースをつけている時間が歯が動いてる時間であって、つけていない時間は歯が動かないもしくは後戻りしてしまう時間になりますので、そこをまず守るということが重要事項です。
マウスピースを毎日付けるからには綺麗にしておきましょう、ということでケアをきっちりと行っていく。
特に洗浄剤はそこまで手間ではないかと思いますので、特におすすめです。
また、ご自身のブラッシングも同様に重要です。
特にマウスピースで外部から遮断されるような形になるため、磨き残しや汚れが残っていると、虫歯や歯肉炎を助長させてしまう可能性が大いにあります。
そのため毎日の歯ブラシでのブラッシングだけではなく、フロスや歯間ブラシの使用もおすすめします。
これは矯正中に治療計画通りに歯が動いているかとか、歯肉炎や虫歯になっていないかなどを我々専門家がしっかりと判断・経過確認していきます。
歯周病や虫歯の検診はもちろん、マウスピース矯正の治療含めたメンテナンスでの定期的な来院は欠かさないようにしてください。
いかがでしたでしょうか?
治療におけるうまくいく・うまくいかないということは、マウスピース矯正だけではなくワイヤー矯正や他の治療でも可能性はあります。
マウスピース矯正は特に歯科医の指示に従うことや、患者さん自身が積極的に治療に取り組むことがカギとなります。
歯科医師側はなぜうまくいかないかを理解していることで、なるべく起こらないように適切な使用方法や対策を指示することでリスクの軽減はできますし、患者さん側も指示された使用時間やケア方法をしっかり守ることでマウスピース矯正は必ずうまくいきます。
ご自身のライフスタイルによってはワイヤー矯正の方があっている場合もあるかと思いますので、当院ではワイヤー矯正とマウスピース矯正の両方の矯正分析をすることができます。
どちらもメリットデメリットはありますのでしっかりと把握し、矯正治療を行っていただきたいと思います。
わからないことや気になることがありましたら、当院では矯正の無料相談も行っておりますので、お気軽にご予約・お問い合わせください。l