矯正治療中はもちろん歯の動きは大切ですが、治療中に虫歯にしないもしくは歯周病を悪化させないこともとても大切です。
虫歯・歯周病にならないために、ご自身でのブラッシングがとても重要になります。
矯正治療中は矯正装置がお口の中に入っていますので、普段のブラッシングよりもさらに丁寧にしなければなりません。
今回は矯正治療中の歯ブラシの選び方や磨き方についてお話しします。
矯正治療中の口腔ケアで大切なことは大きく2つあります。
1つ目は矯正装置がついているため、装置周辺に汚れがつきやすくなり汚れを綺麗に取り除かなければ虫歯になってしまいます。普通の歯ブラシはもちろんですが、その他にも補助器具を使用し、綺麗に磨くことが大切です。
2つ目は歯磨きの回数を増やすことです。
何かを食べた後はやはり歯に汚れがつきます。装置周りの汚れはうがいだけでは取り除くことができませんので、食後の歯ブラシはもちろんですが、間食後など何か食べた後はできるだけ磨きましょう。
歯ブラシの選び方は基本的にヘッドの小さいものを選ぶようにしましょう。
ワイヤー矯正であればブラケット、インビザラインであればアタッチメントの周囲が特に汚れやすく虫歯になりやすいです。その部分を重点的に細かく磨く必要があるため、ワンタフトブラシも必須だと言えるでしょう。
ヘッドの小さい普通の歯ブラシとワンタフトブラシは必ず使うようにしてください。
あとはそれに加えて担当してくれている歯科医師または歯科衛生士に自分のお口の中に入っている装置に適したものをお勧めしてもらうとさらに良いですので、調整で歯科医院に行く時などに聞いてみるようにしてください。
基本的には食事の後は必ず磨くようにしましょう。
矯正をしていない時には割と朝と晩の2回の方もいらっしゃると思いますが、矯正治療中は朝昼晩の3回は必ず磨くことを強くおすすめします。
磨き方としては
1 通常の歯ブラシ手全体を磨く
2 ワンタフトブラシで装置の周辺を1つずつ磨く
3 フロスや歯間ブラシではと歯の間を磨く
この3ステップを最低でも1日3回磨いてください。
ちなみに、どうしても磨けない時は全体のブラッシングだけでもしていただきたいですが、それも難しい場合にはうがいを入念に行い、装置と装置の隙間人起こったものを洗い流すようにしていただければと思います。
歯間ブラシとフロスは特に便利です。
歯と歯の間は特に汚れやすいため、これを使うと汚れを落とし、綺麗にすることができます。
ワイヤー矯正だと少しフロスが通しにくくなりますので、そういった場合には歯間ブラシを使用して装置の隙間から細めの歯間ブラシを入れていただくと綺麗になります。
また、歯間ブラシはブラケット周りを磨く時にワンタフトブラシと同じような使い方をすることができますので、こういった使い方もおすすめです。(バンド周りはワンタフトブラシをご使用ください)
他にはうがいをする時に洗口液を併用した方がより効果的です。特に歯科医院で購入できる洗口液は高い殺菌力があり、虫歯や歯周病予防に効果的な成分が入っている洗口液が多いと思いますので、そういったものをご使用いただければと思います。
まずはご自身で1日3回しっかりとブラッシングすることを心がけてみてください。
しかしながらそれだけではやはり綺麗な口腔環境を保てないくらい、矯正治療中のケアは大変です。
そのため1ヶ月に1回は矯正治療中もしっかりと歯科医院でお口の中のクリーニングをしてもらいましょう。
その時にはどこが磨き残しが多いのか、磨きづらいところの磨き方のアドバイスをもらって一緒に口腔内の環境を向上させていくということがとても大切だと思います。
矯正治療中であれば歯が少しずつ動いてその時によって磨き残しが多いところや、磨きづらいところが出てくるかと思いますので、お気軽にご相談いただければと思います。
矯正治療中は歯が動いているかどうか、痛みはどうなのか等そういった部分が気になるかと思いますが、虫歯にならない、歯周病を進行させないことも同じくらい大切です。
虫歯や歯周病の予防は特に矯正治療をしているご自身のセルフケアと歯科医院の協力体制が大切になります。
ご自身でのケアなどでお悩みだったり、わからないことがあればいつでもお気軽にご相談ください。